素材と工法(工法)
無限大の表現ができるのが左官仕上げです。
左官は目地なしのモノリシック(一体的)な仕上げが可能で「張りもの仕上げ」のように目地やつなぎができません。また、複雑なレリーフや模様の塑造、曲面壁をつくれるのが特徴です。仕上げる表現は、伝統工法の中から工夫しそれを取り入れ、現代建築に対応させ、素材そのものに変化を与えて表現に膨らみを出すことができます。例えば消石灰を結合材とすれば糊とすさを混入して漆喰になり、骨材を混入すれば砂漆喰になり、その骨材の材質、粒径、加入量を変化させれば様々な砂漆喰ができ、顔料を混入すれば多種な色彩が可能です。塗られた壁に刷毛、木鏝、発泡スチロール等でテクスチャーを創れば無限大の表情となって壁面に彩りを見せことができます。セメント、石膏、土とバインダーを変えれば異質の壁面を構成できます。ここに左官の醍醐味があり存在価値が見出せると思います。その上、出来上がった壁面は防火、調湿機能があるというすぐれものでもあります。
主に外壁で仕上げる工法 | ○コンクリート下地セメントモルタル塗り工法 ○セメントモルタル薄塗り工法 ○ラス下地セメントモルタル塗り工法 |
主に内壁で仕上げる工法 | ○漆喰(しっくい)仕上げ ○土佐漆喰仕上げ ○ドロマイトプラスター仕上げ ○せっこうプラスター仕上げ ○大津壁仕上げ ○珪藻土仕上げ ○繊維壁仕上げ |
土物仕上げ工法 | ○荒壁塗り ○水捏ね仕上げ ○糊捏ね仕上げ ○三和土仕上げ |
人造石仕上げ工法 | ○人造石洗い出し仕上げ ○現場テラゾ工法仕上げ ○人造石研ぎ出し仕上げ ○種石埋め込み仕上げ ○リシン掻き落し仕上げ |
その他の左官仕上げ工法 | ○合成樹脂の仕上げ ○こて塗用軽量骨材仕上げ ○ローラー仕上げ ○吹付仕上げ |